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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻3号

2010年06月発行

文献概要

特集 SNARE複合体-膜融合の機構

CollectrinとACE2:その機能と異常

著者: 和田淳1 安原章浩1 槇野博史1

所属機関: 1岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 腎・免疫・内分泌代謝内科学

ページ範囲:P.263 - P.268

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 RAS(renin-angiotensin system)は,angiotensin converting enzyme 2(ACE2)とcollectrinの発見によりその全体像が大きく書き換えられた。これらの分子の生理機能と病態での意義が次第に明らかとなり,新たな知見が次々と得られている。血圧制御,腎臓でのアミノ酸・電解質制御,インスリン分泌など様々な生理現象と関連し,高血圧,心血管病,糖尿病・糖尿病性腎症など様々な病態における新たな治療ターゲット分子でもある。CollectrinはACEやACE2がペプチダーゼ活性によって生理作用を発揮しているのとは異なり,soluble N-ethylmaleiamide-sensitive factor attachment protein receptor(SNARE)複合体の構成成分であるsnapinと結合することによって作用している。本稿では,ACE2とcollectrinの発見,蛋白構造,生理機能,遺伝子改変動物の表現型,治療への応用の可能性について概説するとともに,その腎臓や膵臓における多彩な生理機能がSNARE複合体を介して発揮されていることについて解説したい。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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