文献詳細
特集 miRNA研究の最近の進歩
文献概要
近年,様々な生物種を対象にした生体分子情報の網羅的解析,いわゆるオミックス解析が急速に進展している。ヒトゲノムの解読結果では,タンパク質をコードする領域はゲノム全体のわずか2%程度であり,遺伝子数は予想されていたよりもはるかに少なく,線虫やショウジョウバエとほとんど変わりがなかった1)。さらに,トランスクリプトーム解析の結果では,ゲノムの大部分の領域が転写されており,転写産物のほとんどがタンパク質をコードしないnon-coding RNA(ncRNA)であることが明らかとなった2)。ncRNAの種類は生物の複雑性に比例して増加する傾向がある3)。また,最近の研究によりncRNAは様々な方法で遺伝子発現の制御を行っていることも明らかになってきており,ncRNAが高次生命現象に深く関与している可能性が指摘されている。
参考文献
431:931-945, 2004
309:1559-1563, 2005
5:316-323, 2004
9:22-32, 2008
136:642-655, 2009
10:94-108, 2009
457:396-404, 2009
10:126-139, 2009
305:1437-1441, 2004
15:185-197, 2004
16:953-960, 2009
123:607-620, 2005
123:621-629, 2005
19:2837-2848, 2005
7:314-320, 2006
17:17-23, 2010
130:287-297, 2007
130:299-308, 2007
105:7964-7969, 2008
23:304-317, 2009
掲載誌情報