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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻4号

2010年08月発行

特集 miRNA研究の最近の進歩

植物におけるmiRNAの生合成経路

著者: 渡辺雄一郎1

所属機関: 1東京大学大学院 総合文化研究科 生命環境科学系

ページ範囲:P.349 - P.354

文献概要

 最初,簡単に生命の歴史を語ることをお許しいただきたい。46億年前に誕生した地球上に,物質の化学進化を受けて,38億年前ごろに最初の生物が現れたと想像されている。しばらくして光合成を行うシアノバクテリアが現れ,大気にあった二酸化炭素を同化し始め,酸素を放出し始めた。有機物も増加した。以後20-30億年ほどかけて,現在のような酸化的大気が生まれた。途中,原始真核生物の一部にシアノバクテリアが共生を始めた系統として植物がうまれ,光合成をする生物がさらに地球上に広がった。植物と動物の分岐は,約15億年前水中での単細胞時代,有性生殖を始めた後である(図1)。酸素の蓄積は,大気の外回りに自然の紫外線バリアとなるオゾン層を作り出した。そのおかげでようやく5-6億年前に植物,つづいて動物が陸上にあがった。

 今回の特集で話題となっているsiRNA,miRNAの生成機構,あるいはその作用機作の起源は,その共通性から前者の起源は原始真核生物,後者の起源は植物と動物の分岐近くまでさかのぼるものと考えられる(図1)1)

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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