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特集 シナプスをめぐるシグナリング 1.受容体
1型インシュリン様成長因子受容体
著者: 柿澤昌1
所属機関: 1京都大学大学院 薬学研究科 生体分子認識学分野
ページ範囲:P.386 - P.387
文献購入ページに移動上述のように,IGF-Ⅰ発現のレベル・部位が発生段階に伴い大きく変化することから,IGF-1Rは基本的には自己分泌(autocrine)または傍分泌(paracrine)されたアゴニストと結合すると考えられる。しかし,IGF-Ⅰは血液脳関門を通過するとされており,IGF-1レベルが血中よりも脳内の方が低い時には,循環性のIGF-1が脳に影響を与える可能性も示唆されている。IGF-1/IGF-1Rシグナルの「神経細胞」の発達・分化・生存などへの作用について多数の報告がある一方で,「シナプス」に対する影響に関しては比較的報告は少ない。そこで,本稿ではIGF-1/IGF-1Rシグナルのシナプスに対する作用について触れたい。
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