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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻5号

2010年10月発行

文献概要

特集 シナプスをめぐるシグナリング 2.トランスポーター

小胞性グルタミン酸トランスポーター

著者: 久野節二1 伊奈鮎香1 吉田さちね1 大桃秀樹1 川野道宏1

所属機関: 1筑波大学大学院 人間総合科学研究科 感性認知脳科学専攻

ページ範囲:P.400 - P.401

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 中枢神経におけるグルタミン酸作動系の全体像は,興奮性神経伝達という重要な機能性に反して,この10年でようやく明らかになったに過ぎない。その理由はグルタミン酸作動性ニューロンの決定的なマーカーがなかったことに尽きる。小脳顆粒細胞の研究による脳特異的無機リン酸トランスポーター(BNPI)の発見を端緒に,3種類の小胞性グルタミン酸トランスポーターサブタイプ(VGLUT1,VGLUT2,VGLUT3)が同定され,脳研究の最前線で解析されている。本稿では,最近のわれわれの知見を交え,VGLUTについて概説する。

参考文献

91:5607-5611, 1994(BNPI)
289:957-960, 2000(VGLUT1)
99:142-153, 2006(VGLUT1 variant)
498:581-592, 2006(A10 dopamine neuron)
26:615-623, 2007(Brain development)
152:407-416, 2008(Pineal gland)
160:419-426, 2009(Mitral cell)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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