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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻5号

2010年10月発行

特集 シナプスをめぐるシグナリング

7.キナーゼ/ホスファターゼ

Protein phosphatase(PP)1と2A

著者: 遠藤昌吾1

所属機関: 1東京都健康長寿医療センター研究所 老化制御研究チーム

ページ範囲:P.464 - P.465

文献概要

 可逆的なタンパク質のリン酸化は,生体反応にとってきわめて重要である。キナーゼによるリン酸化が様々な場面で強調されるが,脱リン酸化を司るホスファターゼも精緻な細胞反応に必須である1)。特に神経可塑性,神経細胞の興奮性などは定常状態に加えて増加-減少の両方向に制御される。双方向性の確保にはキナーゼに加えてホスファターゼが重要である。428種類のセリン/スレオニンキナーゼ(protein Ser/Thr kinase)がヒトの遺伝子上に同定されたのに対して,セリン/スレオニンホスファターゼ(protein Ser/Thr phosphatase;PP)はわずか30種類である1)。多くのPPホロ酵素は各種の制御サブユニット(Regulatory subunit,Rサブユニット)と結合して複合体として存在する。これらの複合体がPPに多様な生理機能を付与し,多数のキナーゼに対応している1)

参考文献

29:679-686, 2006
31:313-319, 2000
58:104-117, 2008
101:676-681, 2004
106:3525-3530, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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