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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻5号

2010年10月発行

文献概要

特集 シナプスをめぐるシグナリング 7.キナーゼ/ホスファターゼ

Cdk5-シナプスにおけるネガティブレギュレーター

著者: 細川智永1 久永真市1

所属機関: 1首都大学東京 理工学研究科 神経分子機能研究室

ページ範囲:P.470 - P.471

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 Cyclin-dependent kinase 5(Cdk5)は神経細胞で高い活性を示すプロリン指向性セリンスレオニンキナーゼである。調節サブユニットであるp35もしくはp39との結合により活性化する。Cdk5-p35は脳形成期における神経細胞の移動に,またp35がカルパインによって限定分解されたp25との複合体(Cdk5-p25)はアルツハイマー病などの神経変性疾患に関わることが知られている。成体脳ではシナプス領域に局在し,シナプス前部では神経伝達物質の分泌・回収,シナプス後部ではスパインの形態やシグナル伝達など,様々なシナプス活動を制御している。

参考文献

1)久永眞市:蛋白質 核酸 酵素 54:789-792,2009(Cdk5)
163:813-824, 2003(Endocytosis)
84:747-754, 2006(Cdk5 and CaMKII)
2:941-948, 2007(Cdk5 and signal transduction)
92:741-755, 2009(Cdk5 and plasticity)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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