icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻5号

2010年10月発行

特集 シナプスをめぐるシグナリング

15.受容体トラフィッキング

HPC-1/syntaxin1Aとsyntaxin1Bの機能分化

著者: 赤川公朗1

所属機関: 1杏林大学 医学部 細胞生理学

ページ範囲:P.528 - P.529

文献概要

 細胞内小胞の輸送や開口放出を説明する機序としてSNARE仮説がよく知られている。SNARE分子の中でシナプス前膜にある因子として,HPC-1/syntaxin1A(sy1A)とsyntaxin1B(sy1B)がある。両者はアミノ酸配列,脳内局在も似通っており,シナプス小胞の開口放出過程の中でほぼ同じような働きをしながら並列に働く因子であると従来は考えられてきた。しかし最近,われわれが両者について遺伝子ノックアウトマウス(KO)を作製して,その神経系を詳細に比較検討した結果,sy1Aとsy1Bがシナプスにおいて異なる機能を担っているらしいことがわかってきた。これらのKOの神経系における表現系を説明しながら,sy1Aとsy1Bの機能について明らかとなってきた点を紹介する。

参考文献

26:5767-5776, 2006
32:99-107, 2010
42:49-51, 1998
26:2179-2187, 2007
60(suppl. 1):S126, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら