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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻5号

2010年10月発行

文献概要

特集 シナプスをめぐるシグナリング 16.発達因子/調節リガンド

セマフォリンとその受容体による層特異的神経投射の制御

著者: 藤澤肇1

所属機関: 1名古屋大学(名古屋大学大学院 理学研究科 生命理学)

ページ範囲:P.538 - P.539

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セマフォリンとその受容体

 セマフォリン(semaphorin;Sema)は神経軸索の侵入を阻止することにより,結果的に軸索を特定の方向に導く反発性の軸索ガイド因子で,20種を超える分子が見出されている。プレキシン(Plexin;Plxn)はセマフォリン受容体の一つで,これまでに9種のプレキシンが見出されており,A-Dの四つのサブファミリーに分類されている。プレキシンAサブファミリーとしてPlxnA1,PlxnA2,PlxnA3,PlxnA4の4種類が見出されており,PlxnA1は膜貫通型のセマフォリンSema6C,Sema6Dの受容体として,PlxnA4はSema6A,Sema6Bの受容体として機能することが判明している1)。PlxnA2はSema6A,Sema6Bと結合することが確認されているが,セマフォリンのシグナルを伝える受容体として機能しているかは不明である。PlxnA4を介したSema6A,Sema6Bの軸索反発シグナルが末梢神経回路,中枢神経回路の形成を制御すること1),PlxnA2とSema6Aが小脳顆粒細胞の移動を制御すること2)が明らかにされている。

参考文献

25:3628-3637, 2005
8:1516-1524, 2005
53:535-547, 2007
30:7049-7060, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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