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文献詳細

雑誌文献

生体の科学61巻6号

2010年12月発行

文献概要

特集 細胞死か腫瘍化かの選択

胆汁酸による発がんプロモーションとアポトーシス

著者: 佐伯徹1

所属機関: 1京都府立大学 生命環境科学研究科 分子栄養学研究室

ページ範囲:P.619 - P.623

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 胆汁酸は肝臓においてコレステロールから合成され,脂質や脂溶性ビタミンなどの消化吸収を助ける界面活性剤として働く。ヒトの胆汁に見られる主要な胆汁酸はコール酸およびケノデオキシコール酸であり,グリシンあるいはタウリンとアミド結合した抱合アミノ酸として胆汁に分泌される(図1)。

 小腸内に分泌された胆汁酸の大部分は,回腸末端において能動的に再吸収されて肝臓へ戻る。ヒトはコレステロールをCO2とH2Oまで異化する代謝経路を持たないため,コレステロールの主要な代謝産物である胆汁酸の動態は,体コレステロールの恒常性維持(あるいは過剰なコレステロールの排泄)に重要な意味を持つ。また,胆汁酸はシグナル分子としての役割も担うことから,その動態は種々の代謝経路にも影響する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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