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連載講座 老化を考える・4
老化ゲノム機能からポストゲノム機能へ
著者: 遠藤玉夫1
所属機関: 1東京都健康長寿医療センター研究所 老化機構研究チーム
ページ範囲:P.630 - P.635
文献購入ページに移動 老化に伴う身体機能の低下は,ヒトにとってごく日常的な現象である。しかしながらその機能低下の程度は個体差があり,この差異は老化の特徴のひとつである。ヒトの老化機構を説明するために,遺伝因子と環境因子の二つの因子が互いに関連しており,両方の因子による説明が試みられている。ヒトは遺伝学的に均一ではないことから,線虫,ショウジョウバエ,マウスなどのモデル動物を用いて分子遺伝学的研究が行われ,寿命の延長や短縮を指標に,老化や寿命を制御する遺伝子が多数明らかにされてきた。また,ヒトにおいて病的な老化を引き起こす遺伝子の単離・同定も進んだ。その結果,ひとつの遺伝子変異により,老化が制御されていることが分子レベルで明らかになった。老化や寿命を分子レベルで議論することが可能になり,この分野は飛躍的に進歩した。
本稿では,モデル生物で得られた寿命関連遺伝子,ヒト早老症関連遺伝子について解説した後,現在われわれが進めているタンパク質を中心にした研究を紹介した後,老化研究におけるポストゲノム研究の重要性について述べてみたい(図1)。
本稿では,モデル生物で得られた寿命関連遺伝子,ヒト早老症関連遺伝子について解説した後,現在われわれが進めているタンパク質を中心にした研究を紹介した後,老化研究におけるポストゲノム研究の重要性について述べてみたい(図1)。
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