icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻2号

2011年04月発行

文献概要

特集 筋ジストロフィーの分子病態から治療へ

福山型筋ジストロフィー症の成因

著者: 金川基1 戸田達史1

所属機関: 1神戸大学大学院 医学研究科 神経内科学 分子脳科学

ページ範囲:P.91 - P.94

文献購入ページに移動
 福山型先天性筋ジストロフィー(Fukuyama-type congenital muscular dystrophy;FCMD)は,1960年福山らにより発見された常染色体劣性遺伝疾患である。わが国の小児期筋ジストロフィー中ではデュシェンヌ型の次に多く,日本人の約90人に1人が保因者と計算される。日本に1,000~2,000人くらいの患者が存在すると推定され,日本人特有の疾患とされていたが,近年海外からの報告が相次いでいる。本症は重度の筋ジストロフィー病変とともに,多小脳回を基本とする高度の脳奇形(敷石(Ⅱ型)滑脳症)が共存し,さらに最近は近視,白内障,視神経低形成,網膜剝離などの眼症状も注目されている。すなわち,本症は遺伝子異常により骨格筋-眼-脳を中心に侵す一系統疾患である1)。本稿では,福山型の原因遺伝子,分子病態を中心に解説する。

参考文献

3:1-29, 1981
394:388-392, 1998
135:709-712, 2004
8:2303-2309, 1999
60:597-602, 2006
53:392-396, 2003
40:845-848, 2003
130:2725-2735, 2007
1:717-724, 2001
51:915-926, 2006
327:88-92, 2010
11:923-931, 2008
285:31208-31216, 2010
18:621-631, 2009
10:696-703, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?