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特集 インフラマソーム
ミクログリアの産生するカテプシンBの機能的多様性―プロIL-1βのプロセシングと慢性疼痛への関与
著者: 中西博1
所属機関: 1九州大学大学院 歯学研究院 口腔機能分子科学分野
ページ範囲:P.208 - P.212
文献購入ページに移動 プロテアーゼは本来の消化酵素としての「分解作用「だけではなく,生体の種々の機能を担う生理活性物質を生み出すための「モデュレーター作用「を有している。典型的なエンドソーム-リソソーム系プロテアーゼであるカテプシンBは,エンドソーム-リソソーム系での機能に加え,リソソーム崩壊に伴って漏出した細胞質での機能,あるいは分泌に伴う細胞外での機能を有するという知見が急速に蓄積している。特に最近,リソソーム崩壊に伴って細胞質に漏出したカテプシンBがNOD受容体(NLR)ファミリーのNLR protein 3(NLRP3)活性化ならびにインフラマソーム形成において重要な役割を果たすことが発見され,注目されている。本稿では,急速な展開をみせている脳内免疫担当細胞のミクログリアにおけるカテプシンBの新たな生理的ならびに病理的機能について概説する。
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