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特集 小脳研究の課題
分子画像法:蛍光プローブを用いた小脳の分子イメージング
著者: 中井淳一1
所属機関: 1埼玉大学 脳科学融合研究センター 脳機能解析部門
ページ範囲:P.281 - P.286
文献購入ページに移動 イメージング技術は神経系の細胞の時空間活動パターンを解析できる測定方法として研究者の期待を集めている。イメージングが優れた研究手段となってきた背景には技術的進歩がある。つまり,高感度な蛍光色素やGreen Fluorescent Protein(GFP)を用いた分子プローブが開発され,神経系への導入法が開発されたこと,および,electron multiplying(EM)-CCDカメラなどの高感度なCCDカメラや二光子レーザー顕微鏡などの測定技術が進歩したことなどである。
現在,分子イメージングの主力はカルシウムイオン(Ca2+)イメージングである。周知のごとくCa2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり,神経細胞やグリア細胞においても,その活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変化する。小脳に関しても,Ca2+は遺伝性脊髄小脳失調症(SCA6)や長期抑圧(LTD)に関係することが知られている1,2)。
現在,分子イメージングの主力はカルシウムイオン(Ca2+)イメージングである。周知のごとくCa2+は細胞内セカンドメッセンジャーとして非常に重要であり,神経細胞やグリア細胞においても,その活動と関連して細胞内Ca2+濃度がダイナミックに変化する。小脳に関しても,Ca2+は遺伝性脊髄小脳失調症(SCA6)や長期抑圧(LTD)に関係することが知られている1,2)。
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