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文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻5号

2011年10月発行

文献概要

特集 細胞核―構造と機能 2.核膜孔複合体

Npap60(Nup50)とNup98による核-細胞質間輸送制御

著者: 小川泰1 米田悦啓1

所属機関: 1大阪大学大学院 生命機能研究科 細胞ネットワークグループ

ページ範囲:P.380 - P.383

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核-細胞質間輸送

 細胞核は2層の脂質二重膜で構成される核膜で包まれている。核-細胞質間の分子の行き来は,核膜上に多数存在する核膜孔複合体を介して行われる。しかし,あらゆる分子が自由に通過できるのではなく,量と速度が高度に制御されている。約50kDa以下の低分子蛋白質やイオンは自由拡散により通過することができるが,それより大きな分子はimportin βファミリーをはじめとする輸送因子が核膜孔複合体を構成する蛋白質群であるヌクレオポリンと相互作用することによって,選択的に核内または細胞質へと輸送される。

 このような核内輸送と核外輸送は様々なタイプが報告されているが,最も研究されているのがimportin α/βによる塩基性アミノ酸核局在化シグナル(nuclear localization signal;NLS)を持つ核蛋白質の核内輸送と,CRM1/RanGTPによる富ロイシン型核外移行シグナル(nuclear export signal;NES)を持つ蛋白質の核外輸送である。

参考文献

6:1114-1121, 2004
24:3681-3689, 2005
21:630-638, 2010
15:5631-5642, 2000
98:3191-3196, 2001
21:1885-1896, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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