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文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻5号

2011年10月発行

文献概要

特集 細胞核―構造と機能 2.核膜孔複合体

Pom121の構造と核膜孔形成における役割

著者: 船越智子1 今本尚子1

所属機関: 1理化学研究所 基幹研究所 今本細胞核機能研究室

ページ範囲:P.388 - P.389

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 動物細胞において,核膜孔は細胞分裂期に核膜とともに崩壊し,分裂期終期の染色体上に再形成される。分裂期終期では染色体上のELYS/Mel28を足場としてNup107/160 complex(以下Nup107/160)が,続いて核膜孔膜タンパク質Pom121がリクルートされることがXenopus卵を材料にした生化学的解析や生細胞内での局在観察を通して示されている(図B上)。間期でも細胞周期の進行過程で核膜が拡張し,核膜孔も形成されてゆくが,この場合は核膜平面が核膜孔形成の場となる。そのため核膜構成因子(Nucleoporins;Nups)の中でも膜タンパク質が核膜孔形成の基盤構築や安定化に寄与する予想されてきた。最近,Pom121が間期核膜孔形成初期の必須因子であることが続いて報告された。ここではPom121の分子内機能ドメインと核膜孔形成における役割について,最近の知見を紹介する。

参考文献

191:505-521, 2010
17:83-92, 2005
97:189-187, 2010
141:1030-1041, 2010
22:1058-1069, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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