文献詳細
特集 細胞核―構造と機能
3.核骨格
文献概要
核内膜の内側はラミンを主とする核ラミナで覆われている。ラミンには,染色体1q21.1に存在するLMNA にコードされるA型ラミンと染色体5q23のLMNB1 ,19q13のLMNB2 にそれぞれコードされるB型ラミンがある。ラミンは様々な核内タンパク質と結合し,核の形態や大きさを維持するほか,細胞分裂,染色体の構造維持や複製,転写など多彩な機能にかかわっている。
LMNA は12個のエクソンで構成される遺伝子で,スプライシングの違いによって72kDaのラミンAと65kDaのラミンCが主に産生される。ラミンAはまずC末端がファルネシル化,ならびにメチル化されたprelamin Aとなり,ZMPSTE24によって18個のアミノ酸が除かれ,成熟型のラミンAとなる(図A)。ラミンCはこのような修飾は受けない。
参考文献
2:a000760, 2010
123:3893-3900, 2010
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