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文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻5号

2011年10月発行

特集 細胞核―構造と機能

3.核骨格

A型ラミン

著者: 林由起子1

所属機関: 1国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第一部

ページ範囲:P.404 - P.405

文献概要

 核内膜の内側はラミンを主とする核ラミナで覆われている。ラミンには,染色体1q21.1に存在するLMNAにコードされるA型ラミンと染色体5q23のLMNB1,19q13のLMNB2にそれぞれコードされるB型ラミンがある。ラミンは様々な核内タンパク質と結合し,核の形態や大きさを維持するほか,細胞分裂,染色体の構造維持や複製,転写など多彩な機能にかかわっている。

 LMNAは12個のエクソンで構成される遺伝子で,スプライシングの違いによって72kDaのラミンAと65kDaのラミンCが主に産生される。ラミンAはまずC末端がファルネシル化,ならびにメチル化されたprelamin Aとなり,ZMPSTE24によって18個のアミノ酸が除かれ,成熟型のラミンAとなる(図A)。ラミンCはこのような修飾は受けない。

参考文献

2:a000760, 2010
123:3893-3900, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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