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特集 細胞核―構造と機能 3.核骨格
核内における細胞骨格関連タンパク質
著者: 粂田昌宏1 竹安邦夫1
所属機関: 1京都大学大学院 生命科学研究科 分子情報解析学
ページ範囲:P.408 - P.409
文献購入ページに移動 研究対象のタンパク質が細胞内のどこに局在するか―これは単純なようでなかなか難しい問題である。もちろん最大の分子集団の局在は,免疫染色など様々な手法で明確に特定することができるだろう。では“マイナーな”分子集団が他の部分に局在する可能性はどうだろうか。蛍光標識による観察では常にバックグラウンドや最大輝度との相対的なシグナル量をみているにすぎないし,生化学的に分画して検出するにしても,目的外の部位の混入の有無を立証するのは非常に困難である。近年,様々な種類の細胞骨格関連タンパク質が細胞核にも局在し,核の機能に重要な役割を果たしている例が報告されている。興味深いことにそのなかには圧倒的多数の分子は細胞質側に局在するものの,上記のように蛍光手法などでは検出が難しいごく少数の分子集団が核内に存在し,細胞質とは異なる機能を担っているものもある。いったいこれらのタンパク質の核内局在はどのように制御され,核内で何をしているのだろうか。
参考文献
17:1635-1641, 1998
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