文献詳細
特集 細胞核―構造と機能
5.染色体
文献概要
NPMは核と細胞質を往復する多機能の核小体リン酸化蛋白である4)。それはリボゾーム会合,前r-RNA処理,mRNA処理,DNA複製,核-細胞質蛋白の輸送,分子シャペロンなど多機能に関与している。NPMの大部分はS期にCdk2/cyclin Eによりリン酸化され中心体から解離するが,中心体に残ったものはROCK2と結合し,中心体複製の開始を誘導する5)。ROCK2は低分子量GTPase Rhoにより制御されるSer/Thrキナーゼで,NPMと物理的に相互作用し中心体複製を促進する中心体蛋白である。
参考文献
355:34-40, 2007
2:815-825, 2002
71:68-77, 2011
143:441-448, 2008
26:9016-9034, 2006
掲載誌情報