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文献概要
特集 細胞核―構造と機能 8.その他
核内ノンコーディングRNAの役割
著者: 石塚明1 中川真一1
所属機関: 1理化学研究所 基幹研究所 中川RNA生物学研究室
ページ範囲:P.502 - P.503
文献購入ページに移動ノンコーディングRNA;ncRNA
ノンコーディングRNA(non-coding RNA;ncRNA)とは,タンパク質をコードしない機能性RNAの総称である。細胞内に最も多く存在するncRNAであるリボソームRNAやトランスファーRNA,スプライシング反応を担うsnRNAなどは古くから知られていたが,近年,大規模トランスクリプトーム解析などの解析手法によって,多様な長さを持つ機能未知のncRNAが数多く存在することが明らかとなった。これらのうち小分子ncRNA(miRNAやsiRNA,piRNA)については,加速度的に機能解析が進んでいる。その一方,長鎖のncRNAについてはそれには遠く及ばない。本稿では,近年目覚ましい発展をみせている核内構造体に寄与するncRNAの一つ,MEN ε/βを例に挙げ,核内長鎖ncRNAが果たす役割について解説する。
ノンコーディングRNA(non-coding RNA;ncRNA)とは,タンパク質をコードしない機能性RNAの総称である。細胞内に最も多く存在するncRNAであるリボソームRNAやトランスファーRNA,スプライシング反応を担うsnRNAなどは古くから知られていたが,近年,大規模トランスクリプトーム解析などの解析手法によって,多様な長さを持つ機能未知のncRNAが数多く存在することが明らかとなった。これらのうち小分子ncRNA(miRNAやsiRNA,piRNA)については,加速度的に機能解析が進んでいる。その一方,長鎖のncRNAについてはそれには遠く及ばない。本稿では,近年目覚ましい発展をみせている核内構造体に寄与するncRNAの一つ,MEN ε/βを例に挙げ,核内長鎖ncRNAが果たす役割について解説する。
参考文献
2:a000687, 2010
193:31-39, 2011
21:4020-4027, 2010
16:479-490, 2011
7:e1002096, 2011
掲載誌情報