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文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻5号

2011年10月発行

文献概要

特集 細胞核―構造と機能 8.その他

テトラヒメナの二つの核

著者: 沼田治1

所属機関: 1筑波大学大学院 生命環境科学研究科

ページ範囲:P.504 - P.505

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 テトラヒメナやゾウリムシなどの繊毛虫は小核と大核の2種類の核を持つ。2種類の核を持つ生物は広い生物界の中で繊毛虫類だけである。テトラヒメナ(Tetrahymena thermophila)は原生生物界,アルベオラータ門,繊毛虫亜門,貧膜口綱,膜口亜綱,ミズケムシ目に属する体長50μm,幅30μmの単細胞生物で,体表にある多数の繊毛によって遊泳運動を行う。池や沼などに棲息し,細胞前方にある口部装置で餌を食胞に取り込んで吸収分解する。大核は直径約10μmで細胞の中央に存在する。小核は直径約1μmで大核の表面にあるくぼみにはまり込んでいる。本稿ではテトラヒメナの小核と大核について,構造と機能,分裂様式,大核分化の仕組みなどについて紹介する。

参考文献

19:843-847, 2009
68:89-96, 2011
14:181-187, 2004
84:843-851, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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