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文献詳細

雑誌文献

生体の科学62巻6号

2011年12月発行

文献概要

特集 コピー数変異

進化とコピー数変異

著者: 竹崎直子1

所属機関: 1香川大学 総合生命科学研究センター

ページ範囲:P.529 - P.534

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 コピー数変異(copy number variation;CNV)とは,染色体の構造変異のうち,通常,数kbpから数Mbpにわたる領域の挿入,欠失,重複と定義される1)。この定義はマイクロアレイによるハイブリダイゼーション法の解像度に依存する操作的なものである。ヒトやマウスでは数千ヵ所のCNV領域が発見されているが2-4),より小さなCNVやその他の構造変異についても1000 Genomesプロジェクト5)などで塩基配列決定により調査が進められている。ハイブリダイゼーション法の解像度の向上により,今後さらなる研究の進展が期待される。

 ヒトではCNVは癌や発達障害,神経疾患,免疫疾患6-9)など様々な疾患の原因となることが知られているが,このような有害なCNV以外にもヒト集団には非常に多くのCNVが存在しており,遺伝子領域にも大きな変異をもたらしている。また,CNVはヒトやマウスだけでなく,ショウジョウバエ,トウモロコシ,イヌ,マカク,類人猿10-12)など様々な生物種のゲノムに共通に存在することが知られている。

参考文献

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39:1256-1260, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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