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特集 コピー数変異
乳がんにおけるコピー数変異
著者: 斉藤広子1 三木義男1
所属機関: 1(公益法人)がん研究会 がん研究所 遺伝子診断研究部
ページ範囲:P.556 - P.559
文献購入ページに移動CGH法では腫瘍および正常組織からのゲノムDNAが,DNA配列プローブを含んでいるマイクロアレイへハブリダイゼーションする。その結果,得られた結合DNAシグナル強度の腫瘍/正常の比率を算出することによって,全がんゲノムにわたるDNAコピー数変異(CNAs)の高解像度分析結果を提供する。現在,市販のCGHアレイと一塩基多型(SNP)アレイ(一塩基多型のみならず,遺伝子コピー数やヘテロ接合性喪失(LOH)の検出が可能)は数十万から数百万ものオリゴヌクレオチドプローブを含み,超高解像度ゲノムプロファイルを生み出す9,10)。このような状況のなか,Kweiらは乳がんのゲノムプロファイリングで,DNAコピー数変異の三つの特徴的なパターンを報告した11)。この知見を中心に,乳がんにおけるDNAコピー数変異を概説する。
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