文献詳細
文献概要
特集 小脳研究の課題(2)
小脳回路形成の分子機構
著者: 桝正幸1
所属機関: 1筑波大学 医学医療系 分子神経生物学グループ
ページ範囲:P.20 - P.25
文献購入ページに移動 小脳は比較的少ない種類のニューロンが整然とした構造を作るため,神経回路形成の研究に適している。さらに,小脳回路に異常が生じると運動失調という目立つ症状が出現するものの致死にはならないため,多くの突然変異もしくは遺伝子改変による小脳回路異常モデル動物が見出され,その発生機序が研究されてきた。一般に,神経回路は神経細胞の分化,移動,軸索ガイダンス,シナプス形成の過程を経て形成されるが,小脳回路は上記の利点を活かした多くの研究により,理解がもっとも進んでいる脳部位の一つである。本稿では,小脳回路形成を制御する遺伝子や分子のうち最近トピックスになったものを取り上げ,複雑な神経回路がどのように形成されるかを概説する。
参考文献
18:385-408, 1995
24:869-896, 2001
25:251-281, 2002
50:S113-118, 2008
18:136-141, 1998
302:1044-1046, 2003
68:729-777, 1999
46:169-172, 2005
404:725-728, 2000
306:343-348, 2005
47:201-213, 2005
5:193-198, 2006
27:10924-10934, 2007
14)Hoshino M, Seto Y, Yamada M:Handbook of the cerebellum and cerebellar disorders, Springer Verlag, Berlin, 2012(in press)
136:2049-2058, 2009
16)Altman J, Bayer SA:Development of the cerebellum. Relation to its evolution, structure, and function. CRC Press, Boca Raton, 1996
133:1113-1123, 2006
57:40-49, 2007
64:20-29, 2009
49:253-266, 2005
78:409-424, 1994
87:175-185, 1996
386:833-838, 1997
87:1001-1014, 1996
386:796-804, 1997
386:838-842, 1997
122:103-108, 2004
58:325-332, 2008
43:69-79, 2004
67:407-421, 2010
27:4342-4350, 2007
32)Masu M, Keino-Masu K:Neural Proteoglycans, pp103-114, Research Signpost, Kerala, 2007
:133.11/C23, 2010
55:S237, 2006
掲載誌情報