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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻1号

2012年02月発行

文献概要

特集 小脳研究の課題(2)

小脳回路形成の分子機構

著者: 桝正幸1

所属機関: 1筑波大学 医学医療系 分子神経生物学グループ

ページ範囲:P.20 - P.25

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 小脳は比較的少ない種類のニューロンが整然とした構造を作るため,神経回路形成の研究に適している。さらに,小脳回路に異常が生じると運動失調という目立つ症状が出現するものの致死にはならないため,多くの突然変異もしくは遺伝子改変による小脳回路異常モデル動物が見出され,その発生機序が研究されてきた。一般に,神経回路は神経細胞の分化,移動,軸索ガイダンス,シナプス形成の過程を経て形成されるが,小脳回路は上記の利点を活かした多くの研究により,理解がもっとも進んでいる脳部位の一つである。本稿では,小脳回路形成を制御する遺伝子や分子のうち最近トピックスになったものを取り上げ,複雑な神経回路がどのように形成されるかを概説する。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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