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特集 細胞極性の制御
樹状突起極性形成に関する最近の知見
著者: 藤島和人1 見学美根子1
所属機関: 1京都大学 物質-細胞統合システム拠点
ページ範囲:P.163 - P.170
文献購入ページに移動 ニューロンは軸索・樹状突起という機能的・形態的に異なる突起を形成する。樹状突起の分布,大きさ,枝分かれの密度は,そのニューロンが受ける入力の種類と数を決定する。また,樹状突起の幾何学的な分岐パターン自体がシグナル分子や膜電位の拡散や伝播に影響を与え,ニューロンの発火特性を制御する1)。正確な樹状突起パターンは神経ネットワークの行う情報処理の基盤であり,樹状突起の形成・維持の欠陥はダウン症,脆弱X症候群,Rett症候群など様々な精神疾患に付随する2)。
樹状突起の枝分かれ構造は複雑ではあるが,形成過程は単純なダイナミクス(伸長・枝分かれ・退縮)の繰り返しである。ニューロンは細胞種により個性的な樹状突起パターンを獲得するが,それぞれが固有のダイナミクスの均衡と積み重ねにより形作られると考えられる。
樹状突起の枝分かれ構造は複雑ではあるが,形成過程は単純なダイナミクス(伸長・枝分かれ・退縮)の繰り返しである。ニューロンは細胞種により個性的な樹状突起パターンを獲得するが,それぞれが固有のダイナミクスの均衡と積み重ねにより形作られると考えられる。
参考文献
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掲載誌情報