文献詳細
特集 細胞極性の制御
文献概要
背 景
1.細胞極性とは
小腸などの消化管の内腔の表面を覆う上皮細胞は方向性(極性)を持ち,腸の場合は内腔側(食物が通る側)をapical面,血管が走る側をbasolateral面と呼ぶ(図1)。この二つの面は接着帯(adherens junction),密着帯(tight junction),デスモゾームからなる細胞接着複合体によって仕切られ,apical面,basolateral面の細胞膜には異なったタンパク質が局在する。また,脳,脊髄の神経細胞も極性を持ち,電気刺激を送る側の軸索(axon),受け取る側の樹状突起(dendrite)からなる。これらaxon,dendriteも細胞膜に異なるタンパク質を持つ(図1)。
1.細胞極性とは
小腸などの消化管の内腔の表面を覆う上皮細胞は方向性(極性)を持ち,腸の場合は内腔側(食物が通る側)をapical面,血管が走る側をbasolateral面と呼ぶ(図1)。この二つの面は接着帯(adherens junction),密着帯(tight junction),デスモゾームからなる細胞接着複合体によって仕切られ,apical面,basolateral面の細胞膜には異なったタンパク質が局在する。また,脳,脊髄の神経細胞も極性を持ち,電気刺激を送る側の軸索(axon),受け取る側の樹状突起(dendrite)からなる。これらaxon,dendriteも細胞膜に異なるタンパク質を持つ(図1)。
参考文献
126:741-754, 2006
96:755-758, 1999
3)原田彰宏:蛋白質核酸酵素 53:2148-2152,2008
81:153-208, 2001
91:119-149, 2011
448:366-369, 2007
40:1163-1165, 2008
掲載誌情報