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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻3号

2012年06月発行

文献概要

連載講座 老化を考える・11

超高齢社会における高齢者の活用―生涯現役時代に向けて

著者: 笹島芳雄1

所属機関: 1明治学院大学 経済学部 経済学科 社会政策

ページ範囲:P.236 - P.242

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 今日,わが国は人口高齢化の世界一の国である。人口に占める65歳以上の割合は23%(2010年)となり,ほぼ4人に1人近くが65歳以上であるという超高齢社会に到達した1)。人口高齢化に伴いさまざまな問題が噴出している。年金財政の悪化,独居老人の増加,高齢生活保護者の増加,要介護者や老々介護の急増,医療保険財政の悪化,高齢者医療の混乱などである。

 人口高齢化は今後も進行し,2020年には人口に占める65歳以上の割合は3割に達すると見込まれている。本稿では激増する高齢者,特に60歳台の活用を念頭において,高齢者雇用問題について考察することとする。

参考文献

1)国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(2012年1月推計)
2)厚生労働省「人口動態統計調査」
3)日本経団連「外国人受け入れ問題に関する提言」(2004年4月14日)
4)労政時報「情報処理技術者の人事管理」(2001年6月1日)
5)日本私学振興・共済事業団「学校法人の経営改善方策に関するアンケート調査」(2008年)
6)厚生労働省「就労条件総合調査」(2011年)
7)厚生労働省「高年齢者の雇用状況」(2011年10月12日)
8)労政時報「高年齢者雇用の最新実態」(2010年10月22日)
9)連合事務局長談話(2011年6月20日)
10)2011年東京都人事委員会勧告
11)浜口桂一郎『EU労働法の形成』(日本労働研究機構)
12)全国労働基準関係団体連合会『長期休暇制度の企業経営に与える影響等に関する調査研究報告書』(2002年)
13)(独)労働政策研究・研修機構「高齢者の継続雇用の実態に関する研究」(2006年)
・笹島芳雄『65歳への雇用延長と人事・賃金制度』(労働法令協会,2005)
・笹島芳雄『労働の経済学』(中央経済社,2009)
・高年齢者雇用開発協会「65歳定年制を導入する際の賃金制度の在り方に関する調査研究報告書」(1999)
・(独)高齢・障害者雇用支援機構「高齢社会統計要覧」(年刊)
・(独)高齢・障害者雇用支援機構「エルダー」(月刊)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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