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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻4号

2012年08月発行

文献概要

特集 質感脳情報学への展望

質感認知の高次脳メカニズム

著者: 小松英彦1

所属機関: 1自然科学研究機構 生理学研究所 感覚認知情報研究部門

ページ範囲:P.284 - P.294

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 質感認知は感覚情報をもとに物の素材や表面の状態についての知識を得る生体の働きである。ヒトや他の動物が環境に適応して生存するために非常に重要な機能であるにもかかわらず,質感認知の神経機構の研究はこれまであまり行われてこなかった。一方,質感認知と深いかかわりを持つと考えられる物体認識の神経機構については多くの研究の蓄積があり,モデル化もなされている。そこで,視覚における物体認識の神経機構についての理解の現状を簡単にまとめ,質感認知の仕組みを理解するためにはそこからはみ出したどのような新しい枠組みが必要なのか,どの程度研究が進んでいるのか,そして今後どのような方向の研究が求められているかを,視覚の質感認知に関して高次視覚野での処理を中心に述べることにする。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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