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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻4号

2012年08月発行

文献概要

特集 質感脳情報学への展望

工学における質感計測と再現

著者: 日浦慎作1

所属機関: 1広島市立大学大学院 情報科学研究科

ページ範囲:P.310 - P.319

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 質感は五感による外界からの入力が脳により情報処理され脳内に形成される,ある種の感覚であると考えられる。そうすると,五感による知覚より前の段階,つまり光や力といった感覚器官が捉える物理量やそのパターン,または対象物体そのものにも質感と呼べるもの,つまり質感に寄与する成分が含まれていることになる。これをなるたけ余すことなく計測・記録し,さらに提示デバイスにより再現することができれば,豊かな質感を有する美術工芸品や考古遺物のデジタルアーカイブ,工業製品の製造品質管理から娯楽分野まで様々な分野に寄与することができる。そこで本稿では,質感を記録・再現することをテーマとし,特に視覚による質感を題材に,質感を構成する物理的な要素に関して概説する。

参考文献

1)富永昌治:光と色の計測と表現―コンピュータビジョンの観点から―,情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア,vol. 2010-CVIM-172,pp1-15,2010
2)佐藤洋一,向川康博:インバースレンダリング,情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア,vol. 2004-CVIM-145,pp65-76,2004
3)Adelson EH, Bergen J:The plenoptic function and the elements of early vision. Computational Models of Visual Processing, pp3-20, 1991
4)Levoy M, Hanrahan P:Light field rendering. ACM SIGGRAPH 1996 Conference Proceedings, pp31-42, 1996
5)日浦慎作:コンピュテーショナルフォトグラフィ理解のための光学系入門,情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア,Vol. 2010-CVIM-171,pp1-12,2010
2:2331-2338, 2006
7)http://graphics.stanford.edu/projects/mich/lightfield-of-night/
8)吉田達哉,苗村健,原島博:インテグラルフォトグラフィを用いたインタラクティブ3次元CGの合成,3次元画像コンファレンス2000,pp39-42,2000
2:1440-1447, 2005
10)向川康博:反射・散乱の計測とモデル化,情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア,Vol. 2010-CVIM-172,pp1-11,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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