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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻5号

2012年10月発行

文献概要

特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官 2.小胞体

筋小胞体のCa2+放出機構の最近の進歩

著者: 呉林なごみ1 村山尚1

所属機関: 1順天堂大学 薬理学教室

ページ範囲:P.374 - P.375

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 小胞体は網目状の膜系から成るオルガネラであるが,その多様な機能の一つにCa2+ストアとしての役割がある。Ca2+は重要な細胞内伝達物質で,特に筋細胞の興奮収縮連関では中心的な役割を果たしている。小胞体膜には内腔へ能動的にCa2+取込みを行うSERCAと呼ばれるCa2+ポンプと,Ca2+を放出するCa2+遊離チャネルが存在する。Ca2+遊離チャネルにはリアノジン受容体(RyR)とイノシトール3リン酸受容体(IP3R)の2種類があるが,そのうち骨格筋,心筋の興奮収縮連関に関与するのはRyRである。本稿では,RyRを介するCa2+放出機構とRyRが関係する疾患について最近の進歩を論じる。

参考文献

2:a003996, 2010
105:134-144, 2011
77:245-255, 2008
448:78-82, 2007
286:35571-35577, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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