文献詳細
文献概要
特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官 3.ゴルジ体
哺乳動物細胞ゴルジ体の細胞周期依存的ディスアッセンブリー
著者: 加納ふみ1 村田昌之1
所属機関: 1東京大学大学院 総合文化研究科 生命環境科学系
ページ範囲:P.404 - P.407
文献購入ページに移動一方,細胞分裂期(M期)のゴルジ体はその特徴的な構造をドラスティックに変化させる。つまり,一度その固有で安定な形態を壊し,娘細胞内で再構築する。ゴルジ体がエンド-エキソサイトーシスというメンブレントラフィックの要衝に位置するオルガネラであることを考えれば,このゴルジ体の細胞周期依存的なディスアッセンブリー(分解:disassembly)過程とリアッセンブリー(再構築:reassembly)過程はおそらく,① ゴルジ体自身が持つ構造維持装置の制御のもと,② ゴルジ体を中心としたメンブレントラフィックによる膜成分の流入・流出とうまくカップルして行われていると予想される。本稿では,その点に注目した細胞分裂期におけるゴルジ体ディスアッセンブリーの分子機構について概説する。
参考文献
掲載誌情報