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文献詳細

雑誌文献

生体の科学63巻5号

2012年10月発行

文献概要

特集 細胞の分子構造と機能―核以外の細胞小器官 8.膜小胞と封入体

レビー小体型認知症におけるテロメア長の短縮

著者: 岩本俊彦1 久米一誠1 菊川昌幸1

所属機関: 1東京医科大学 老年病科

ページ範囲:P.532 - P.533

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 ●レビー小体

 元来,レビー小体はパーキンソン病(PD)に特徴的な細胞封入体で,中脳黒質緻密帯や青斑に観察される。その大きさは様々であるが,いずれもエオジンに赤く染まる均一な構造物で,明瞭なhaloを有している。レビー小体の主成分はαシヌクレインで,アミノ酸残基140,遺伝子座4q21-22の蛋白とされる。このレビー小体がPDとは異なって大脳皮質にびまん性に出現し,認知症を呈したものがレビー小体型認知症(DLB;dementia with Lewy bodies)である。その特徴は臨床診断基準1)に記載されているが,αシヌクレインやレビー小体の成因や病態はいまだ明らかでない。当施設でDLB患者の血液,尿を用いてテロメア長および8-OHdG(8-hydroxy-deoxyguanosine)(核酸の酸化ストレス傷害を示唆するマーカー)の測定を行ったところ,DLBでは白血球テロメア長の短縮,尿中8-OHdGの増加が観察された2)

参考文献

65:1863-1872, 2005
19:905-910, 2012
129:183-190, 2008
65:1181-1184, 2010
27:339-344, 2002
46:1574-1580, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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