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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻1号

2013年02月発行

文献概要

特集 神経回路の計測と操作

記憶痕跡の可視化と操作

著者: 松尾直毅1

所属機関: 1京都大学 白眉センター

ページ範囲:P.36 - P.40

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 記憶は脳内のどこで,どのような形で蓄えられるのであろうか。この素朴で本質的な疑問を解き明かす鍵は“記憶痕跡(memory engramもしくはmemory trace)”にあると思われる。記憶痕跡とは経験・学習により脳内に残された何らかの持続的な変化・足跡と定義することができる。つまり記憶という目に見えない実体の捉え難いものを自然科学の言葉で説明するためには,この記憶痕跡という物質的基盤を理解することが有力なアプローチとなると考えられる。これまでに多くの研究者が記憶痕跡を明らかにするため多様な手法を用いて研究を積み重ねてきたが,近年の分子遺伝学,生理学,行動心理学,イメージングなどの融合的研究により,大きな進展がみられるようになった。本稿では主に齧歯類を用いた最近の研究知見を紹介したい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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