文献詳細
文献概要
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あとがき
著者: 岡本仁
所属機関:
ページ範囲:P.96 - P.96
文献購入ページに移動 脳科学は長らく,脳の特定の部分で,ごく少数の神経細胞の活動を記録し,行動との相関を論じることによって,個々の神経細胞の役割を論ずるという,いわば“推理”学であった。近年のイメージング技術や光遺伝学技術の発展は,このような旧来の神経科学の研究パラダイムを根底から覆し,神経回路の細胞集団の活動を克明に観察し,操作し,行動にどう反映されるかを観察することを可能としました。神経科学が,遂に他の分野の科学と等しく,因果律を論じられる時代になったと言えるでしょう。
今回の特集では,現在海外でご活躍されておられる諸先生方にも執筆をお願いでき,世界でのこの分野の進歩と,その中で国内研究者がどのように貢献しているかを,相互補完的に読者にお伝えすることができました。更に,科研費新学術領域研究「メゾスコピック神経回路から探る脳の情報処理基盤」は,このような神経科学の新しい潮流を支える研究領域として注目されている。これを率いる能瀬先生に,その目的を解説いただけたのは時宜を得たテーマであり幸いでした。
今回の特集では,現在海外でご活躍されておられる諸先生方にも執筆をお願いでき,世界でのこの分野の進歩と,その中で国内研究者がどのように貢献しているかを,相互補完的に読者にお伝えすることができました。更に,科研費新学術領域研究「メゾスコピック神経回路から探る脳の情報処理基盤」は,このような神経科学の新しい潮流を支える研究領域として注目されている。これを率いる能瀬先生に,その目的を解説いただけたのは時宜を得たテーマであり幸いでした。
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