文献詳細
文献概要
連載講座 細胞増殖・2
細胞周期学序説と卵減数分裂停止(下)
著者: 佐方功幸1
所属機関: 1九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門
ページ範囲:P.168 - P.175
文献購入ページに移動Ⅲ チェックポイント制御
本稿前号(上)で概説したように細胞周期の進行は様々な因子によって制御されている。しかし,正常な細胞増殖のためにはDNAは正確に複製され,かつ均等に分配されなければならない。このため,細胞はDNAが正しく複製されたか,すべての染色体が分裂中期板に整列したかを監視している。そして,もしこれらに異常があればチェックポイント(checkpoint)と呼ばれる制御機構を発動させ,次の事象(M期への進行や染色体の分配)の開始に歯止めをかける。以下,代表的なチェックポイント制御について述べよう。
本稿前号(上)で概説したように細胞周期の進行は様々な因子によって制御されている。しかし,正常な細胞増殖のためにはDNAは正確に複製され,かつ均等に分配されなければならない。このため,細胞はDNAが正しく複製されたか,すべての染色体が分裂中期板に整列したかを監視している。そして,もしこれらに異常があればチェックポイント(checkpoint)と呼ばれる制御機構を発動させ,次の事象(M期への進行や染色体の分配)の開始に歯止めをかける。以下,代表的なチェックポイント制御について述べよう。
参考文献
100:71-78, 2000
2)Morgan DO:The Cell Cycle:Principles of Control:New Science Press, London, 2007
136:2861-2872, 2009
30:630-641, 2005
14:159-169, 2008
14:R787-R796, 2004
6:476-486, 2005
185:193-202, 2009
330:1670-1673, 2010
5:429-440, 2004
4:ra42, 2011
74:595-648, 2005
31:2601-2613, 2012
22:551-558, 2011
267:1022-1024, 1995
138:4267-4277, 2011
31:1879-1892, 2012
219:3-15, 2009
177:129-145, 1971
342:512-518, 1989
19:502-513, 2005
437:1048-1052, 2005
446:1100-1104, 2007
446:1096-1099, 2007
17:213-224, 2007
104:16564-16569, 2007
21:506-519, 2011
21:905-913, 2010
137:3281-3291, 2010
344:503-508, 1990
31)岸本健雄:細胞周期・集中マスター,第一章1,北川雅敏(編),羊土社,2006
33:389-396, 1983
327:31-35, 1987
246:629-634, 1989
9:153-166, 2009
4:202-207, 1994
408:433-439, 2000
8:379-393, 2007
71:333-374, 2002
427:510-517, 2004
6:22-28, 1996
286:1362-1365, 1999
10:430-438, 2000
44)佐方功幸:医学のための細胞生物学,第12章,永田和宏/塩田浩平(編),南山堂,2009
45)佐方功幸,磯田道孝,迫洸祐,他:細胞周期による高次生命現象の制御と疾患,第1章-1,中山敬一(編),実験医学増刊,印刷中
掲載誌情報