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仮説と戦略
アミロイドの構造多形に着目したプリオンの感染と伝播の分子機構
著者: 田中元雅1
所属機関: 1理化学研究所 脳科学総合研究センター
ページ範囲:P.183 - P.190
文献購入ページに移動本稿では,同一のアミノ酸配列を持つモノマーのタンパク質から,アミロイドの構造多形が生じる分子機構,およびアミロイドのコンフォメーションの差異が細胞表現型の異なるプリオン株や細胞毒性の違いをもたらす分子機構について,最近,主に酵母プリオンの研究から明らかにされてきた知見を紹介する。これらの研究成果はプリオンの感染,および伝播のメカニズムの解明につながるだけでなく,近年明らかになってきた多くの伝播性神経変性疾患の新たな治療戦略の開発にも道を拓くと期待される。
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