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特集 細胞接着の制御
肥満細胞と感覚神経の接着におけるCADM1とネクチン-3の関与
著者: 中西守1 古野忠秀1
所属機関: 1愛知学院大学薬学部
ページ範囲:P.216 - P.219
文献購入ページに移動 免疫系と神経系は生体内の独立したシステムであるかのように考えられてきた。しかし,免疫学や神経科学の急速な進歩により,免疫系と神経系との間に密接な相互作用(クロストーク)が存在し,両者の相互作用により生体の恒常性が維持されていることが示唆されるようになってきた。
“病は気から”という言葉があるように,神経系と免疫系や内分泌系との関与は古くから指摘されてきた。具体的には神経活性化がホルモンの分泌を介して身体の免疫系や免疫臓器を制御する遠心性の相互作用と,逆に末梢に存在する免疫細胞が環境変化を中枢の神経系に伝達する求心性の相互作用である。これは免疫系が,いわば生体の環境変化に対するアンテナの役割を果たし,生体内の環境情報を中枢に伝達し,その情報を受けて環境変化に対応するための指令や制御が,中枢から末梢の免疫系へ伝達されることを示している。その様子を模式的に示したものが図1である。
“病は気から”という言葉があるように,神経系と免疫系や内分泌系との関与は古くから指摘されてきた。具体的には神経活性化がホルモンの分泌を介して身体の免疫系や免疫臓器を制御する遠心性の相互作用と,逆に末梢に存在する免疫細胞が環境変化を中枢の神経系に伝達する求心性の相互作用である。これは免疫系が,いわば生体の環境変化に対するアンテナの役割を果たし,生体内の環境情報を中枢に伝達し,その情報を受けて環境変化に対応するための指令や制御が,中枢から末梢の免疫系へ伝達されることを示している。その様子を模式的に示したものが図1である。
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