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特集 細胞接着の制御
神経分化に伴うN-カドヘリンの細胞内分布と機能の変化
著者: 鈴木えみ子1 来栖光彦1
所属機関: 1国立遺伝学研究所 構造遺伝学研究センター 遺伝子回路研究室
ページ範囲:P.249 - P.253
文献購入ページに移動では,その広範な機能はどのように制御されているのだろうか? これまでに組織レベルでの研究から,哺乳類神経系では異なるN-カドヘリンが複数存在し,特定の脳領域や局所回路で特異的に発現することで,固有の機能を果たすことがわかってきた2)。また,分子レベルの研究からN-カドヘリンと直接あるいは間接的に結合して,その作用を調節するタンパク質も報告され,これらがN-カドヘリンの機能の多様性に寄与することが示唆されている2)。一方,個々のニューロンの分化過程においてN-カドヘリンの分布や多様な機能が時空間的にどのように制御されているのかという問題は解明されていない。われわれはこの問題に取り組むため,分子遺伝学の研究が容易なモデル動物であるショウジョウバエの神経系を用いて研究を行っている。本稿ではショウジョウバエN-カドヘリンの発現と機能の細胞レベルでのダイナミックな変化とその制御について,われわれの最近の研究結果を紹介する4)。
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