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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻3号

2013年06月発行

文献概要

特集 細胞接着の制御

細胞接着分子による神経細胞移動と大脳皮質形成の制御

著者: 石井一裕1 仲嶋一範1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部 解剖学

ページ範囲:P.254 - P.258

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 大脳皮質層形成過程においてカドヘリン(cadherin),インテグリン(integrin)をはじめとした細胞接着分子の発現量とその発現パターンはダイナミックに変化する。そのため,これらの分子が大脳皮質形成に重要な役割を果たしていることは想像に難くない。実際にカドヘリンが神経細胞のシナプス形成や軸索ガイダンスなどの神経回路形成に必要であることや,神経上皮細胞同士の接着を担っていることはこれまで多くの研究で示されてきた1,2)。神経細胞移動においても細胞接着分子の関与を示唆する研究が多数報告されている。しかし,これらの分子が神経細胞移動と大脳皮質形成をどのように制御しているかを直接調べた研究は少なくまだ未解明な部分が多い。本稿では,N-カドヘリンとインテグリンに焦点を当て,これら細胞接着分子が神経細胞移動,大脳皮質層形成にどのように働いているのか最近の知見を基に概説したい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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