文献詳細
特集 予測と意思決定の神経科学
文献概要
日々の行動から人生の選択に至るまで,人がどのような原理とメカニズムにより意思決定を行っているのかは,哲学から心理学,経済学,政治学,脳科学,精神医学にわたる大きな問題である。人の意思決定への科学的アプローチは,長らく哲学的考察と行動学的記述に限られてきたが,近年の非侵襲脳活動計測技術と行動学習の計算理論を統合した研究により,意思決定に必要な計算処理にかかわる脳部位が具体的に明らかになりつつある。さらに各種の実験動物で,それらに相当する脳部位での神経活動を詳細に記録し操作する技術により,意思決定の過程を神経細胞のなす回路の機能として解明することが現実的な可能性となりつつある。
筆者らは2011年度から文部科学省新学術領域研究「予測と意思決定」を立上げ,論理学や機械学習理論,人の行動解析と脳活動計測,実験動物での神経活動の計測と操作技術を統合し,意思決定の神経回路機構を解明することを目指して研究を進めている(http://www.decisions.jp)。本稿ではその研究の基盤となる意思決定の理論と,主要な研究課題について紹介する。
筆者らは2011年度から文部科学省新学術領域研究「予測と意思決定」を立上げ,論理学や機械学習理論,人の行動解析と脳活動計測,実験動物での神経活動の計測と操作技術を統合し,意思決定の神経回路機構を解明することを目指して研究を進めている(http://www.decisions.jp)。本稿ではその研究の基盤となる意思決定の理論と,主要な研究課題について紹介する。
参考文献
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