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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻4号

2013年08月発行

文献概要

特集 予測と意思決定の神経科学

報酬・罰を伝達するドーパミン神経と記憶の局所回路

著者: 谷本拓12

所属機関: 1東北大学 生命科学研究科 2

ページ範囲:P.348 - P.353

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 これまで経験した感覚情報を統合し,学習した“記憶”に基づき適切な行動をとることは,動物界に広くみられる脳・神経系の本質的な機能の一つである。その複雑な過程の一端を担う脳機能が,特定の刺激と状況を結び付ける連合学習である。報酬・罰などの情動を伴う刺激(正・負の強化因子)が連合記憶の形成を駆動する。このため,連合学習系は報酬・罰が脳内で処理される過程を研究する際に用いられる。ここではショウジョウバエの嗅覚連合学習における報酬・罰を伝達する神経の機能解析についての最近の研究を紹介する。これら神経の同定の背景には,ショウジョウバエ特有の神経回路の機能を操作する遺伝学的技術が大きな役割を果たしてきた。そこで,行動学研究に頻繁に用いられるショウジョウバエの非侵襲的神経操作技術についても解説する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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