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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻5号

2013年10月発行

文献概要

増大特集 細胞表面受容体

G蛋白質共役型受容体119(GPR119)の組織発現と創薬の展望

著者: 冨田努1 細田公則12 小鳥真司13 藤倉純二1 中尾一和4

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科 内分泌代謝内科 2京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系 3国立病院機構 京都医療センター 糖尿病センター 4京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター

ページ範囲:P.412 - P.413

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 近年,リガンドが不明なオーファン受容体として同定されたG蛋白質共役型受容体119(GPR119)が細胞内cAMP濃度上昇と関連し,膵島でインスリン分泌増強に関与する可能性が報告された。さらに,GPR119のリガンドが内因性脂質であるオレオイルエタノールアミド(OEA)であると報告され,OEAは摂食抑制との関連が知られていたことから,GPR119の臨床的意義が注目されてきた。GPR119は膵臓,消化管の内分泌細胞で高発現が示唆され,インスリンおよびインクレチンなどの分泌増強を介した機構を想定して,糖尿病・肥満治療での新規標的として種々のGPR119アゴニストが開発されつつある。GPR119は,近年臨床応用されたインクレチン関連薬の標的,グルカゴン様ペプチド-1受容体(GLP1R)と同様にGs共役型受容体だが,GLP1Rとは違い経口可能な低分子アゴニストの開発が容易と考えられている。本稿ではGPR119の遺伝子発現を中心に論じ,さらにその機能,低分子GPR119アゴニストの薬理作用の知見を紹介したい。

参考文献

520:97-101, 2002
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149:2038-2047, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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