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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻5号

2013年10月発行

文献概要

増大特集 細胞表面受容体 )

分子シャペロンGRP78による黄体化ホルモン受容体発現調節

著者: 小暮佳代子1 中村和人1 峯岸敬1

所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科 産科婦人科学

ページ範囲:P.418 - P.419

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 分子シャペロンの一つであるGlucose-Regulated Protein, 78kDa(GRP78)は小胞体(ER)内に存在し,タンパク質の成熟に関与することが知られている。これまでにGRP78がER内でゴナドトロピンレセプターに働きかけて,その成熟に関与するとの報告があったことから1),われわれはGRP78がLHレセプター(LHR)の発現調節に関与するかどうかについて検討した。

 初めにLHRを恒常的に発現しているHEK293 cellに,GRP78をクローニングした発現ベクターをトランスフェクションすることにより,GRP78の発現量を変化させた。その結果,GRP78発現量が増すにつれてGRP78とLHRのアソシエーションが増加し,また,LHRの細胞内のタンパク量も増加した(図1A)。この現象はすべてのレセプターに当てはまるものではなく,FSHレセプターに対してはむしろ減弱させる結果となった(図1B)。さらにわれわれはGRP78による細胞内LHRタンパク発現の変化が細胞膜表面の機能的なLHRの発現につながることを確かめるために,ビオチン化の実験を行って確認した。

参考文献

18:1768-1777, 2004
129:3200-3207, 1991
88:1-11, 2013
279:14937-14944, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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