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増大特集 細胞表面受容体
CCN2/CTGFによるFGF2-FGFR2結合の修飾
著者: 青山絵理子1 久保田聡2 滝川正春12
所属機関: 1岡山大学歯学部 機能系共同利用施設 2岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 口腔生化学分野
ページ範囲:P.478 - P.479
文献購入ページに移動CCN2/CTGF(CCN family protein 2/connective tissue growth factor,以下CCN2)は構造的に類似性を持つCCN familyと呼ばれる一連のタンパク質群に属する,分子量約38kDaの分泌タンパク質である。その遺伝子欠損マウスでは骨形成に異常が生じることや,細胞培養系においてリコンビナントCCN2が軟骨細胞,骨芽細胞,血管内皮細胞,破骨細胞などの増殖,分化を促進することが示されており,CCN2は骨軟骨系の正常な発生や維持に必要な因子として知られている2)。CCN2の注目すべき最大の特徴として,多くの分子との結合を介した独特な作用機構が挙げられる。通常サイトカイン類に代表される分泌タンパク質は,特異的なパートナーである膜タンパク質とリガンド・受容体の関係を形成し一定の生理活性を示す。しかし,これまでのCCN2結合因子の研究から,CCN2は特定の受容体に対するリガンドとして働くのではなく,他の生理活性因子やその受容体などの膜タンパク質と結合することで,それらのシグナルを制御することが明らかになってきている。本稿ではCCN2によるFGF2/FGFR2の結合およびシグナル促進作用に関して筆者らの知見3)を中心に概説する。
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