icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻5号

2013年10月発行

文献概要

増大特集 細胞表面受容体

セマフォリン3A受容体としてのニューロピリン1・プレキシンA複合体

著者: 中村史雄1 五嶋良郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部 分子薬理神経生物学

ページ範囲:P.498 - P.499

文献購入ページに移動
 セマフォリン3A(Semaphorin-3A,Sema3A)はニワトリ胚脊髄後根神経節の神経突起を退縮させる因子Collapsinとして同定された。同時期にバッタ胚の神経伸長制御にかかわる分子FasIVが同定された。CollapsinとFasIVのアミノ酸一次構造の比較によりN末端側に550アミノ酸の相同領域が見いだされたことから,この相同領域をSema領域と命名し,Sema領域を持つ分子群をセマフォリンファミリーとして定義した。

 セマフォリンはその一次構造から無脊椎(1,2),脊椎動物(3-7),ウイルス(V)のクラスに分類される。セマフォリンの多くはプレキシン(Plexin)を直接あるいは間接的な受容体・シグナル伝達分子とする1)。Plexinは細胞外にSema領域を持ち,セマフォリンの遠縁分子と考えられる。また,Plexinは一次構造からA-Dのクラスに分類され,その中に1~数個のメンバーを持つ。ここではクラス3セマフォリンのSema3Aとその情報伝達機構について述べる。

参考文献

33:161-170, 2008
6:28, 2012
68:415-433, 2011
4)高松漂太,熊ノ郷淳:生化学83:1103-1109,2011
12:191-203, 2011
109:348-353, 2009
485:69-74, 2012
497:490-493, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?