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文献詳細

雑誌文献

生体の科学64巻6号

2013年12月発行

文献概要

特集 顕微鏡で物を見ることの新しい動き

生体試料におけるSecond Harmonic Generationイメージング

著者: 塗谷睦生1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部 薬理学

ページ範囲:P.545 - P.550

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 光学顕微鏡における生体試料の観測においては,試料に光を当て,試料により変換された光を観測することで対象の情報を取得する。つまり,物質と光の何らかの相互作用を利用することで,試料内の物質の情報を光の変化として捉えているわけである。例えば光の屈折率の違いから細胞の形態を観測したり,光による励起を利用して蛍光物質の細胞内局在を得たりする。このように考えると,生体物質と光との相互作用の様式が変化すれば獲得できる情報,あるいは見える像も変わってくることがわかる。レーザーの開発により数多くの光と物質の相互作用が明らかにされるなかで,特定の物質にレーザー光が入力すると,その結果としてその第二高調波,つまり振動数が2倍で波長が半分の光が発生する,光第二高調波発生(second harmonic generation;SHG)という現象が見いだされた。この光学現象を利用するのが光第二高調波イメージング,あるいはSHGイメージングである。SHGイメージングは二つの光子と物質との相互作用の結果を可視化するという意味で多光子顕微鏡,なかでも2光子顕微鏡の一種である。しかし,生体イメージングにおいてより広く普及した2光子励起顕微鏡とは異なる物質と光の相互作用に基づいており,よって全く異なる生体情報の獲得を可能にする1)。本稿ではSHGイメージングの原理について概説し,その特徴を活かした生体試料のイメージングへの応用,更にその展開について述べる。

参考文献

1)Francesco S, Pavone PJC:Second Harmonic Generation Imaging 1edn. 476 Taylor & Francis, Boca Raton, 2013
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130:15713-15719., 2008
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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