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文献詳細

雑誌文献

生体の科学65巻1号

2014年02月発行

文献概要

特集 精神疾患の病理機構

コピー数多型と精神疾患

著者: 仲西萌絵12 内匠透123

所属機関: 1理化学研究所 脳科学総合研究センター 精神生物学研究チーム 2広島大学大学院医歯薬保健学研究科 3JST,CREST

ページ範囲:P.16 - P.19

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 ヒトの遺伝的多型として,最も普遍的に知られるものはSNP(single nucleotide polymorphism)であるが,近年遺伝子コピー数多型CNV(copy number variation)と呼ばれる新たな多型が発見され,研究が進められている1,2)。CNVとは,遺伝子領域の欠失,重複などにより,ある領域を1コピーしか保有していない,あるいは,一つ余分に3コピー保有したりする事象を言う。すなわち,ある遺伝子領域を,通常2コピー持つところを,異なるコピー数保有することである。CNVが起こるゲノム領域は一般に巨大であり,キロベース(kb)サイズから,メガベース(Mb)サイズにわたる。そのため,領域内には一つの遺伝子が含まれるとは限らず,複数の遺伝子が含まれることも多い。このCNVは,まれに起こりうる現象ではない。最近の解析ではヒトのゲノムの12%もの領域においてCNVが認められると報告されており,健常者も通常有する多型である3)。CNV研究の進展に伴い,ある特定遺伝子領域のCNVが,自閉症を含む精神神経疾患の発症と強く関連することが明らかとなっている。本稿では自閉症を含む精神関連疾患と関連するCNVの概略と,モデルマウスを用いた研究について概説したい。

参考文献

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16)Nomura et al:投稿準備中

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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