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文献詳細

雑誌文献

生体の科学65巻1号

2014年02月発行

文献概要

解説

ヒト・マイクロRNA遺伝子ファミリーの進化と起源推定

著者: 岩間久和1

所属機関: 1香川大学 総合生命科学研究センター 遺伝子研究部門

ページ範囲:P.80 - P.90

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 マイクロRNA(miRNA)は,約22-24塩基の一本鎖RNAとして機能するnon-coding RNAの一つである。転写された後,タンパク質に翻訳されず,RNAとして機能する。マイクロRNAはmRNAの3'UTRに相補的に結合することにより,mRNAがタンパク質に翻訳される過程を抑制する。発生過程,細胞周期,神経系の機能など多様な細胞・生体機能の制御にかかわるものが多くある。

 線虫(Caenorhabditis elegans)でlin-4がマイクロRNAとして初めて発見されて以来1,2),20年という短い期間で膨大な知見が集積されてきた。遺伝子制御にかかわる機構の探求,そして,疾患の病因とその診断・治療への応用と幅広い関心を集めている。同時に,生物,特にヒトのように複雑な機能を担う生物において,多様なネットワークの中でマイクロRNAの担う働きと,それがいかに進化の過程で生じ,組み込まれてきたかという点について,新たな研究の見地を与えている。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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