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文献詳細

雑誌文献

生体の科学65巻3号

2014年06月発行

文献概要

特集 器官の発生と再生の基礎

T細胞分化を司る胸腺の器官形成と機能

著者: 香西美奈1 髙濵洋介1

所属機関: 1徳島大学 疾患プロテオゲノム研究センター 遺伝子実験施設

ページ範囲:P.226 - P.232

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 胸腺はT細胞分化を担う一次リンパ組織であり,定常的な免疫器官の中で唯一の上皮性組織である。胸腺は多様な抗原認識特異性を示すTリンパ球の分化を誘導するばかりでなく,自己生体の防御に有用で,しかも自己生体成分に寛容なTリンパ球を選択的に成熟させる。胸腺では分化途上のTリンパ球を取り囲んで,胸腺上皮細胞,線維芽細胞,樹状細胞,血管内皮細胞などの非Tリンパ球系細胞が三次元的に配置されている。これらの細胞は胸腺という器官を形作るだけでなく,幼若Tリンパ球の生存,分化,選択,移動を制御する多様な分子シグナルを発信することでTリンパ球の産生を支持し,それによって免疫システムの成立に重要な役割を果たしている。

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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