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文献詳細

雑誌文献

生体の科学65巻3号

2014年06月発行

文献概要

実験講座

1細胞レベルの網羅的分子解析―メタボロミクス

著者: 藤田愛1 江崎剛史1 伊達沙智子1 水野初1 升島努1

所属機関: 1理化学研究所 生命システム研究センター 一細胞質量分析研究チーム

ページ範囲:P.271 - P.277

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 生命を構成する最小単位である細胞を理解することは,生命現象を解明する出発点であるが,一般的な生物の研究においては,組織片や培養細胞など多くの細胞集団をホモジェナイズした後,溶媒抽出などの前処理を経たものをサンプルとして用いるため,得られる結果は試料として用いた細胞集団による平均的なものである。しかし顕微鏡下で細胞を観察していると,個々の細胞が様々な大きさや形を持ち,それぞれが独立して変化していることがしばしば観察される1)。細胞に刺激を与えたときに見られる反応も,一見均一に見受けられる培養細胞であっても,細胞による相違が観察できることがある1)

 もし,ある細胞がある現象を発現した瞬間の細胞内の分子群の動態を,生きた細胞個々の状態変化を観察するのと同時に分析することができれば,細胞集団をすり潰した全体の分析では得ることが難しい細胞内での分子の必然的な変動を知ることができると考えた1)

参考文献

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24:1525-1527, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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